インターネットの掲示板「2ちゃんねる」で中傷する書き込みを掲載されたとして、タレントの麻木久仁子さんがネットの接続業者・浜松ケーブルテレビ(浜松市中区)に発信者情報の開示を求めた訴訟で、静岡地裁浜松支部(中野琢郎裁判官)は26日、発信者の名前や住所、メールアドレスの開示を命じる判決を言い渡した。
判決によると、書き込みは1月4日、同社を経由して掲示板に掲載された。麻木さんは、発信者に損害賠償と謝罪広告の掲載を請求するため、同社に情報開示を求めていた。中野裁判官は判決の中で「書き込みは事実ではなく名誉毀損(きそん)に当たるのは明らか」と述べた。
同社は「名誉毀損の判断は難しく、裁判所の判断に委ねた。判決に従う」としている。
(情報元:朝日新聞)
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2chに対して真面目に関わろうとすると何かと損します。
この掲示板は世界的に見てもかなり特殊な場所で、「見た目」匿名で書き込める事から、ある事ない事好き勝手に書くことが出来ます。何よりも公共の掲示板としては大きすぎるその巨大さ故、そこに集まる利用者の数は膨大で、時にはマスコミよりも早く正確な情報だったり、全くのデマだったり、有益な情報もあれば現実の犯行声明もあるなど、書き込み内容は千差万別です。
また、2chの特殊な点として、人格を変えてしまうような麻薬性があります。
発言に対する責任意識が低いため、言葉遣いや文章がどうでもよくなるので、日頃の人格とは全く別の人になれます。注目を浴びやすい事もあって、普段は礼儀正しく大人しい人でも、2chの中では暴言を吐くなど乱暴で大胆になりやすいです。
今回も「誰かの書き込み」によって誹謗中傷がされたとの事ですが、その人の本音なのか、単なる勢いなのか、目立ちたいだけだったのかはわかりませんが、捕まったり裁判になった過去を考えると、麻木久仁子が誰かもわからずノリで書いちゃった中学生って事もあります。
まぁ、悪ふざけであっても、標的にされた側からすると「誹謗中傷」の事実は変わりません。実際にダメージを受けた訳ですから怒るのは当然だし、現実に迷惑をかけた以上、書いた側は謝罪なり反省しなければなりません。
ただ、「2ちゃんねるに書かれちゃったよ(笑)」と話題のネタにする人もいるように、前述した特殊な場所だとして向き合えば、見る側の意識は違ってきます。
事実無根のデマや中傷によるマイナスは、同じく書き込みによって真実やプラスに持っていく事も可能だと言うことです。
「書く側」にも「見る側」にも言えますが、現実と仮想の関わり具合を考えた上手な付き合い方が必要だと思います。