2013年01月05日

中古ゲーム

ここ十数年以上ゲームを買う時は中古のみで新品は買って無いですが、流石に自分の中のゲーム熱的なものは全盛期に比べて格段に落ちてるわけで、数ある新作も並んだり予約してまで買うようなモノでは無くなった事が大きいわけです。

で、自分みたいな中古層の存在は、ゲームを作るメーカーにとっては【ほぼ】不要な存在として見られます。
まぁ、ゲームに限らず自動車でも洋服でも家具でも同じですが、いくら中古品が売買されても、元のメーカーには1円の利益も無いので、当然といえば当然です。
【ほぼ】と言うのは、かろうじて自社のゲームに興味を持ってもらえるチャンスにはなってると言う程度でしょうか。

リサイクルショップにせよネット通販にせよ、大概のゲームは中古で安く買うことができますし、基本的に腐ったり劣化するものでは無いので、ゲームの内容については新品と全く同じに遊ぶことができます。

これが、コピー問題と並んで長年ゲームメーカーを苦しませている要因の一つとなっています。

そこで、あのソニーが中古販売にクサビを打つような新しい特許を取得したようです。

今でも、パソコンソフトには認証システムがあり、新品だろうが中古だろうが、使用する為には「お金を払って買った自分のもの」と言う証明をメーカーから取得しないと使えないようになっています。
これは、主にコピー品に対しての防御策の一つで、タダでソフトだけ手に入れても使えない仕組みになっています。

また、スマホやケータイにもありますが、オンラインゲームやネットでダウンロードして遊ぶゲームにも、遊ぶ際に認証が必要な仕組みになっているので、ゲームだけコピーしても動かなかったり遊べなかったりします。

お店に並ぶ市販ゲーム、いわゆるパッケージ品に関してもコピー対策はされていますが、プロテクトを突破されてしまうと意味が有りませんでした。
これは、市販ゲームのメディアが大量生産されるDVDやCD、ROMカートリッジなどの為、一品ごとに区別を付ける事が困難だったからで、誰か一人でも対策を回避できれば、多くの人がコピーで遊べてしまいます。

一方、中古市場に関しては、新品との区別が無いため、誰の手に渡ったとしても新品同様に使うことができます。

今回ソニーが公開した特許は、このパッケージ品に対する対策で、起動する本体とソフトを紐付けする技術によって、そのソフトを別の本体で使用する事ができないと言うものです。

わかりやすく言うと、ゲームを買って自分のゲーム機で遊ぶとその証拠がゲームに残るため、そのゲームを友達に貸しても友達のゲーム機では遊べないと言う仕組みです。

これが実現されれば、中古ゲーム市場は壊滅するでしょう。
中古という事は、元の持ち主が居るわけで、その持ち主のハードでしか動かないわけですから、他人が中古で買っても遊べないと言うことになるんです。

ゲームメーカーにとっては長年苦しんできた中古市場からの開放とも呼べそうな特許ですが、果たしてこれは業界を再生する良いものなんでしょうか。

自分はむしろ今以上にゲーム離れを引き起こし、家庭用ゲーム業界そのものの破綻を危惧しています。

中古で安く買えないという事は、新品を適正価格で買う事になりますが、いわゆるクソゲーのような失敗作だった場合、中古市場に売ることも出来ませんので、相当吟味した上でないと気軽に買うことすらできません。
かと言って、今では攻略法やレビュー、プレイ動画も簡単に見ることが出来る時代なので、ゲームの内容を調べれば調べるほど、買う価値も下がってしまいます。

ゲームメーカーの利益を守る為とするならば、中古販売を抑制する方向では無く、中古市場から利益を分配する方法を考える方がより効果的だと思いますが、単純に配当を付けると単なる利益の二重取りになってしまうので、難しい所ではあります。

2013年に入りましたが、ここからの5年でゲーム業界はどういう方向へ向かうんでしょうねぇ。


posted by がーご at 12:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月19日

日本のゲーム

いつの頃からか日本で作られた国産ゲームよりも、海外で作られたいわゆる洋ゲーの方が面白く感じる。
日本のゲームって、お得意のアニメ調のグラフィックに、やたらと複雑な操作性、長いムービー、過剰な説明など、本来の【遊び】以外の部分ばかりが目について、どんなに面白そうでも初っ端からヤル気をそがれてしまう。

最後までクリアしたいと思わせるまでに、多くの障害があるのが今の日本のゲームだと思う。

この点については過去にも何度か述べたけど、ハードが進化する度にゲーム自体はどんどんつまらない方向へ進んでる気がしてならない。
これは単にゲームに飽きた云々によるものではない。

特に昨今の日本のゲームでは、どんなに人気のあったゲームでも続編にあたる新作は、多くが過去と決別するかのようなスタイルの変化がお約束である。
新しいハードで出る新作なら尚更で、【新しいハードの能力をいかに発揮させるた新しいゲームにするか】ばかりに力が注がれ、結果として全くの別物ゲームとなってしまうので、せっかくついたファンからも見放される結果となる。

人気があって多くのファンが付いたのに、どうして新作だからと言ってスタイルを崩す必要があるのだろうか。
同じシステム、同じスタイルや操作性などのまま、新しいストーリーやステージでの続編でいいのに、誰も求めていない過剰な演出や斬新な操作性が良いものだと間違った方向に走ってしまうのが日本のゲーム業界だと思う。

一方で、洋ゲーはシリーズものの新作は、いわゆる続編である。
続編であるから、新しいギミックの追加や演出はあるものの、慣れた操作性や世界観はそのままに新しいストーリーやステージで遊べる。
全くスタイルが異なるような変化はさせないので、遊びなれた従来のファンを裏切る事が少ない。

日本のシリーズものゲームの新作は、従来のファンを置いてきぼりにさせる。
折角覚えた世界観や操作性などは、同じシリーズであってもタイトルが変われば通用しなかったりする。

ドラクエやポケモンの支持率に比べて、ファイナルファンタジーシリーズがどんどんファンから見放されるのが良い例だと思う。


ルパン三世がアニメ放送開始から40年経つが、新作・旧作どのルパン三世を見ても間違いなくルパン三世である。
これは若干のアレンジや作風の変化はあっても、一貫したキャラ設定と音楽があるからだと思う。
だから、ファンにとってはタイトル毎の多少の良し悪しがあるだけで、全体的な安心感は揺らがない。

なぜ、日本のゲームクリエイターにはこうした考え方が無いのか疑問に思う。
【新しい=変化】だけでは無いと思うのだ。

以前、何故2D時代のゲームの新作が出ないのかでも言及したけど、折角面白いゲーム、評価の高かったシステムだったゲームが、ハードが進化したからと言ってゲーム性までも変えなければならないのかが不思議だ。
折角慣れた知識やテクニックがあっても新作では全く意味が無い。

ガラっと変えるなら、シリーズの中に入れずに別のシリーズとして出して欲しいくらいだ。
日本のゲーム業界が世界的に見向きもされなくなって来ているが、変化や違いばかりを追わず、また、お仕着せのストーリーやムービーなどじゃなく、【遊ぶ】というゲームの原点に帰って欲しいと願う。

posted by がーご at 17:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月20日

3DS好調らしい理由

発表前から没落必至で、実際に発売当初から不調が続いていたニンテンドー3DSが、何だかんだと2月19日付けで日本のゲーム市場最速の500万台突破をしました。

ノーマルDSシリーズ時代に比べ、さぞや面白いゲームがあるかと言うとそうでも無く、ゲーム自体はDSの時とまるで代わり映えしない内容とラインナップで、目玉だったハズの裸眼3D立体視も初めて見るインパクトはあったものの、じっくりゲームをする場合は「目に悪い」「酔う」などの理由で機能をOFFにしてるのが当たり前となっています。

実際、3DS用タイトルのセールスを見てみると、10位以内に3DSソフトがいくつも入っていますが、1タイトルあたりの販売本数は2万本程度に留まっています。

(2月6日〜12日) メディアクリエイト 今週のランキング

1位 PSP 幻想水滸伝 紡がれし百年の時 61,784本
2位 VITA GRAVITY DOZE/重力的眩暈 43,462本
3位 3DS バイオハザード リベレーションズ 26,106本
4位 3DS マリオカート7 23,758本
5位 3DS モンスターハンター3 21,318本
6位 3DS スーパーマリオ 3Dランド 19,673本
7位 PS3 グランツーリスモ5 spec II 12,613本
8位 PS3 アーマードコア V 11,683本
9位 VITA ラグナロクオデッセイ 8,117本
10位 Wii Just Dance Wii 7,896本

1タイトル辺りの販売数が2万本程度ですが、本体の販売数が多い為に1タイトル集中では無く、バラエティに飛んだいろいろなタイトルが並行して【そこそこ売れている】と言う状態なのがDSシリーズの強みでもあり弱点でもあります。
言い換えれば、本体の販売数に対して【すごく売れるヒット作が無い】とも言えます。

では、何故に史上最速となるほど、3DS本体は売れたのでしょうか。
答えはDS時代から続く【マジコン】の存在です。
マジコンとは簡単に言うと、コピーしたゲームが遊べるツールで、ネット上に出回る違法コピーされたゲームをダウンロードする事で、ゲームソフトを買わずにタダで遊べるものですが、3DS発売当初から対応するマジコンが販売されていました。

ただ、3DS発売当初のマジコンは旧DS用ソフトにしか対応してませんでしたので、DS本体の買い替え需要程度しかありませんでしたし、実際に初年度は本体の売上が低迷していたわけです。それがここ半年〜1年の間に、3DS用マジコンも進化し、実際に3DS用ソフトのコピーも動くようになって来ましたが、それに合わせるかのように本体の販売数も急速に伸びて来たのです。

現在、ネット上には3DS用タイトルの違法コピーも目立つようになって来ましたが、これこそが【本体500万台、ソフト販売本数2万本】の実態なんですな。

3DS以外の機種も軒並み同じ状態で、本体の販売台数に比べてソフトの販売数が桁違いに少ないのは、やはりコピーで遊べる環境によるものが原因のひとつでしょう。逆に考えると、初期のPS3もそうでしたが、コピーで遊べないハードは本体自体が売れない事を意味します。

「ハードを売りたかったらコピープロテクトを外せ」と言われた事もありましたが、ゲームメーカーはこういう悪の状況もうまく活用し、コピーありきの視野を持たないと生き残るのが難しい時代になって来たと思います。






posted by がーご at 17:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月18日

ハドソンがコナミに吸収合併

ボンバーマンや桃鉄シリーズでお馴染みのハドソンですが、3月1日をもって解散となり、コナミデジタルエンタテインメント(KDE)に吸収合併されることとなりました。19日の株主総会で正式に決定されるようです。

ハドソンとはファミコン以前からのお付き合い、と言ってもビジネスでは無くゲームで遊んでただけですが、初めて買ったパソコン「NEC PC-6001mk2」では、アドベンチャーゲーム「デゼニランド」や、野球ゲームの「野球狂」、マリオがブームになる前の「パンチボールマリオ」などがハドソンとの最初の出逢いでした。

後にファミコン全盛期では、「スターソルジャー」「迷宮組曲」「ボンバーマン」「チャレンジャー」などヒット作に会えましたし、PCエンジンでの天外魔境シリーズも思い出深いです。

気づくと、ゲーム業界って年々厳しくなってますなぁ。
初期のパソコン時代、ファミコン時代だった80年代中期に活躍していたゲームメーカーも今ではほとんど残っていません。

30年前、20年前、10年前と見ると、開発費は数十倍にも膨れ上がっているのに、1本当たりの売上はあまり伸びず、成功してるとは言えない業界になってしまいました。
携帯ゲームのような開発費があまりかからない規模の小さいものを連発した方が商売としては成り立つ時代なんですよねぇ。

裏を返せば、最新技術で豪華になってしまったゲームよりも、ファミコン時代のようなシンプルでサクっと遊べるゲームの方が需要が高いって事で、実際自分も遊んで楽しいのは昔のゲームだったりします。
アイデアそのものが枯渇してそうな気がしますが、2020年にはゲーム業界やゲームそのものはどう変化してるんでしょうね・・

posted by がーご at 14:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする