ノーマルDSシリーズ時代に比べ、さぞや面白いゲームがあるかと言うとそうでも無く、ゲーム自体はDSの時とまるで代わり映えしない内容とラインナップで、目玉だったハズの裸眼3D立体視も初めて見るインパクトはあったものの、じっくりゲームをする場合は「目に悪い」「酔う」などの理由で機能をOFFにしてるのが当たり前となっています。
実際、3DS用タイトルのセールスを見てみると、10位以内に3DSソフトがいくつも入っていますが、1タイトルあたりの販売本数は2万本程度に留まっています。
(2月6日〜12日) メディアクリエイト 今週のランキング
1位 PSP 幻想水滸伝 紡がれし百年の時 61,784本
2位 VITA GRAVITY DOZE/重力的眩暈 43,462本
3位 3DS バイオハザード リベレーションズ 26,106本
4位 3DS マリオカート7 23,758本
5位 3DS モンスターハンター3 21,318本
6位 3DS スーパーマリオ 3Dランド 19,673本
7位 PS3 グランツーリスモ5 spec II 12,613本
8位 PS3 アーマードコア V 11,683本
9位 VITA ラグナロクオデッセイ 8,117本
10位 Wii Just Dance Wii 7,896本
1タイトル辺りの販売数が2万本程度ですが、本体の販売数が多い為に1タイトル集中では無く、バラエティに飛んだいろいろなタイトルが並行して【そこそこ売れている】と言う状態なのがDSシリーズの強みでもあり弱点でもあります。
言い換えれば、本体の販売数に対して【すごく売れるヒット作が無い】とも言えます。
では、何故に史上最速となるほど、3DS本体は売れたのでしょうか。
答えはDS時代から続く【マジコン】の存在です。
マジコンとは簡単に言うと、コピーしたゲームが遊べるツールで、ネット上に出回る違法コピーされたゲームをダウンロードする事で、ゲームソフトを買わずにタダで遊べるものですが、3DS発売当初から対応するマジコンが販売されていました。
ただ、3DS発売当初のマジコンは旧DS用ソフトにしか対応してませんでしたので、DS本体の買い替え需要程度しかありませんでしたし、実際に初年度は本体の売上が低迷していたわけです。それがここ半年〜1年の間に、3DS用マジコンも進化し、実際に3DS用ソフトのコピーも動くようになって来ましたが、それに合わせるかのように本体の販売数も急速に伸びて来たのです。
現在、ネット上には3DS用タイトルの違法コピーも目立つようになって来ましたが、これこそが【本体500万台、ソフト販売本数2万本】の実態なんですな。
3DS以外の機種も軒並み同じ状態で、本体の販売台数に比べてソフトの販売数が桁違いに少ないのは、やはりコピーで遊べる環境によるものが原因のひとつでしょう。逆に考えると、初期のPS3もそうでしたが、コピーで遊べないハードは本体自体が売れない事を意味します。
「ハードを売りたかったらコピープロテクトを外せ」と言われた事もありましたが、ゲームメーカーはこういう悪の状況もうまく活用し、コピーありきの視野を持たないと生き残るのが難しい時代になって来たと思います。
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